ダイビングの「スペシャリティコース」って必要?【おすすめも紹介】
こんにちは!「プロぼっちダイバー」kazu(@kazu_anemone12)です。
- スペシャリティコースって受けておいた方がいいの?
- どのコースがおすすめ?
- スペシャリティコース持ってないと潜れないスポットがあるって本当?
オープンウォーターを持っている初心者で、「お金と時間をかけてまでスペシャリティコースを受ける必要があるの?」と疑問に感じるかと思います。
結論からいうと、必須ではないが受けておいて損はないです。
今回は、「ダイビングのスペシャリティコースって本当に必要なのか」徹底解説していきますね。
複数のスペシャリティコースを受講したkazuがおすすめするスペシャリティコースも紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
スペシャリティコースでは、ダイビングの楽しみ方を学べる
スペシャリティコースとは、ある特定のテーマでのダイビングスキルやノウハウ、楽しみ方を学べるコースのこと。全部で25種類以上あります。
認定をもらえば、スペシャリティごとに「cカード」がもらえますよ!
カテゴリーに分けると、以下の3つになります。
①遊びのコツをマスターするコース(楽しみ方を学ぶ)
②ダイビングの基本スキルを磨くコース
③活動範囲を広げるコース
①遊びのコツをマスターするコース(楽しみ方を学ぶ)
このカテゴリーでは、ダイビングでの楽しみ方を学べます。
「自分はダイビング中、何をしているのが一番楽しいのか」を見つけられるのでおすすめ。
種類は以下の通り。
①遊びのコツをマスターするコース
(楽しみ方を学ぶ)
スペシャリティコース名 | 内容 |
プロジェクトAWARE | 海の環境問題について学ぶ |
サンゴ礁の保護 | サンゴ礁を保護するための知識やマナーを学ぶ |
AWAREサメの保護 | サメを保護するための知識やマナーを学ぶ |
魚の見分け方 | 魚の見分け方に関する知識を習得する |
水中フォトグラファー | 水中カメラの使い方を学ぶ |
水中ビデオグラファー | 水中ビデオの使い方を学ぶ |
デジタル水中フォトグラファー | 水中カメラを上達させるための知識を習得する |
ダイバー・プロパルジョン・ビークル | 水中スクーターの使い方を学ぶ |
ダイビング中はぷかぷか浮きながら楽しむだけでなく、「水中写真を撮る楽しさ」や「生き物を見つける楽しさ」を講習で学べますよ。
楽しみの幅が増えれば、ダイビングの楽しさも倍増する!
②ダイビングの基本スキルを磨くコース
このカテゴリーでは、基本的なダイビングスキルを学びます。
スキルに不安がある人におすすめ。
種類は以下の通り。
基本スキルを磨くコース
スペシャリティコース名 | 内容 |
水中ナチュラリスト | 水中環境についての知識を習得する |
水中ナビゲーター | 水中での方向感覚を学ぶ |
器材(エキップメント) | 器材のメンテナンスや使い方を学ぶ |
ボートダイビング | ボートダイビングに関する知識を習得する |
ドライスーツ | ドライスーツに関する知識を習得する |
ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー | 中性浮力のやり方を学ぶ |
AWAREダイブ・アゲインスト・デブリ― | 海のゴミ問題について学ぶ |
「水中ナビゲーション」はアドバンス講習の必須コース!
どこの海に行っても、ダイビングの基本スキルは必須です。
どんなスポットでもストレスなく優雅にダイビングするなら、基本スキルを磨いてみてはいかがでしょうか。
③活動範囲を広げるコース
このカテゴリーのコースでは、ダイビングにおける活動範囲を広げることができます。
種類は以下の通り。
活動範囲を広げるコース
スペシャリティコース名 | 内容 |
ナイトダイビング | ナイトダイビングするときの知識を習得する |
ディープダイビング | 水深18m以上で安全に楽しむための知識を習得する |
ドリフトダイビング | 潮の流れが強いポイントでダイビングするときの知識を習得する |
アルテイチュード | 高所ダイビングをするための知識を習得する |
エンリッチド・エア | エンリッチド・エア・ナイトロックス(酸素濃度の高いタンク)の使い方を学ぶ |
サーチ&リカバリー | 海の中で物を探したり、引き上げる方法を学ぶ |
レックダイビング | 沈没船や遺跡のあるスポットのダイビングに関する知識を習得する |
アイスダイビング | 流氷ダイビングに関する知識を習得する |
セルフ・リライアント・ダイバー | ダイバーの能力を高める方法を学ぶ |
エマージェンシー・オキシジェン・プロバイダー | 緊急用酸素の使い方を学ぶ |
「ディープダイビング」はアドバンス講習の必須コース!
「国内外問わず、色んな海でダイビングしてみたい」という人におすすめのコースです。
スペシャリティコースって必要なの?→必須ではないが、受けておいて損なし!
結論からいうと、必須ではないが、受けておいて損はないです。
なぜなら、「スペシャリティコースを持ってないと特定のスポットに潜れない!」というのが無いから。
例えば、ボートダイビングするために「ボートスペシャリティ」を受ける必要はないし、「ドリフトスペシャリティ」も同様です。
なので、スペシャリティコースを受講するのは必須ではないことを覚えておきましょう。
ただ、今後もダイビングを続けていきたいのであれば、スペシャリティコースで学んでおくのがおすすめ。
なぜなら、ダイビングを続けていく上で「基本スキル」と「ダイビングの楽しみ方」を学ぶのはとても大切だから。
基本スキルは「海の中でもストレスなく泳ぐため」に必要ですし、「ダイビングは、ただ潜るだけではない」ことを学べば、ダイビングの面白さを追求できます。
そこで、気になるスペシャリティコースを受けて苦手なスキルを集中的に学んだり、「自分はダイビング中、何をしているのが楽しいのか」見つけるきっかけ作りに利用できます。
今後もこんなことをやりたい!を探して追求すれば、自然とダイビングを続けていますよ!
ダイビングショップ側の信頼にもつながるので、取っておいて損になりません。
ショップによって、スペシャリティコース取得がファンダイビング参加条件になることも
ダイビングショップによって、スペシャリティコースを受けてないと潜れない場所ってあるの?
結論、あります。
ショップによって、スペシャリティコースを受けてないと参加できない場合があります。
例えば、「ボートスペシャリティを持ってないとボートダイビングできない」や「ここの海のファンダイビングに参加するにはエンリッチド・エアが必須条件」など。
上記は、以前までボクが通っていたダイビングショップの条件でした。
確かに、スペシャリティを持っていないのはショップ側から見たら不安要素になるので、安全面を考慮して参加条件に掲げるのは自然だと思います。
しかし、スペシャリティはあくまで「提示を求めてきたショップのファンダイビングに参加する場合の条件」であって、ダイビングする上での必須条件ではありません。
要は、ダイビングする上でスペシャリティは必ずしも必要ではない、ということです。(エンリッチド・エア・ナイトロックスを借りる場合はスペシャリティが必須!)
実際、いろいろな場所のダイビングショップにお世話になりましたが、スペシャリティの提示を求められたことはありません。
「あった方が安心だけど、スキルがあればSPなくてもOK」という場所が多いですね。
おすすめのスペシャリティコースを紹介
スペシャリティコースについては理解したけど、何を受けた方がいいのかわからない…
そんな人に向けて、ここではプロダイバーであるkazuがおすすめするスペシャリティコースを5つ紹介します。
①ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー(PPB)
②ドライスーツ
③ボートダイビング
④エンリッチド・エア
⑤デジタル水中フォトグラファー
①ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー(PPB)
「ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー(以下、PPB)」は、中性浮力のやり方を学ぶコース。
中性浮力はこれからダイビングする上で必須のスキルですが、最初はなかなか上達せず苦労する人が多いです。
ボクも中性浮力をマスターするのに、経験本数40本以上かかりました…
中性浮力の難易度は高めで、マスターすれば「脱初心者を達成!」と言っても過言ではないです。
このコースでは、適切なウエイト量やBCDと呼吸による浮力コントロール、中性浮力がしやすい泳ぎ方などを集中的に学べますよ。
なかなか中性浮力が上達しない人は、「PPB」を受けてみてはいかかでしょうか。
②ドライスーツ
「ドライスーツスペシャリティ」は名前の通り、ドライスーツの使い方を学ぶコース。
ドライスーツの脱着や浮力調整、メンテナンス方法を学びます。
ドライスーツを着れば、水温が低い場所でもダイビングができるようになりますよ。
ドライスーツは冬でもダイビングできる画期的なものですが、とてもとても高価です。(ボクのドライスーツは、フルオーダーで約16万円かかりました。)
そのうえ取り扱い方を間違えると故障してしまい、水没してしまう場合があります。
ドライスーツは丁寧に扱わないと、ダイビング中に水没して大変なことに…
「ドライスーツスペシャリティ」を受ければ、ドライスーツに負担がかからないような取り扱い方やメンテナンス方法を学べます。
ドライスーツを購入している方は、受けることをおすすめしますよ。
以下では、「冬のダイビングがおすすめな理由」を語っております。ご参考にどうぞ。
③ボートダイビング
「ボートダイビングスペシャリティ」は、船でダイビングする方法を学ぶコース。
ボート上でのマナーや器材のまとめ方、エントリー・エキジット方法を学びます。
ボートでダイビングするだけでしょ?受ける必要ある?
ビーチダイビングとの違いは、エントリー・エキジット方法が異なるうえ、ボート内でのマナーや用語を覚えておく必要があるところ。
いざボートダイビングするときに「ジャイアントでエントリーしたあと、アンカーラインに沿って潜降してください」と言われて「??」では困りますよ。
また、ボート内は狭く他ダイバーもいるので、「器材をコンパクトにまとめておく方法」などのマナーを学んでおかないと周りの迷惑にもなってしまいます。
初めてのボートダイビングであたふたしないように、受けておくことをおすすめします。
これから沖縄に行きたい人へ、沖縄はボートダイビングが主流です。不安なら受けておくことがおすすめ。
④エンリッチド・エア
エンリッチド・エア・ナイトロックス(以下、エンリッチ)とは、通常より酸素の割合が多いタンク(酸素濃度21~40%以内)で、このコースでは「エンリッチの使い方」を学びます。
エンリッチを受ければ、どんないいことがあるの?
エンリッチを使えば、通常より疲れが残りにくかったり、減圧症のリスクを軽減してくれます。
さらに、通常より減圧不要限界の時間が増えるので、深い場所でもじっくり生き物を観察したり、写真を撮ったりできるのもメリット。
受けておけば、ダイビングの活動範囲の幅を広げられるのでおすすめ!
ダイバーさんの中で、エンリッチスペシャリティを取得している人は多い!
⑤デジタル水中フォトグラファー
「水中フォトグラファー」では水中カメラの使い方を学ぶコースですが、「デジタル水中フォトグラファー」では、水中写真の上手な撮り方を学びます。
水中カメラを買ったはいいけど、いざ撮ってみるとなかなか上手く撮れない…
頭の中ではイメージできても、どうすれば綺麗な水中写真が撮れるのかわからない経験をしたことはありませんか?
ボクも2年前の写真を見返すと、「なんでこんなの撮って保存してるんだろう」ていう写真がたくさんありました(笑)
「デジタル水中フォトグラファー」では、水中写真の構図や撮影時のアングルなど、どうやって綺麗な写真を撮ればいいのかを学ぶことができます。
「これから水中写真を撮りまくってSNSで自慢したい!」という人は、受けることをおすすめしますよ。
実際に独学で勉強するより、インストラクター(水中写真経験者)に聞いた方が上達は早いですよ
スペシャリティコースの申し込みは、ダイビングショップで
スペシャリティコースってどこで受ければいいの?
スペシャリティコースを開催しているダイビングショップで受けられますよ!
ファンダイビング同様、サイトで申し込めばOK。
もし受けたいスペシャリティコースがなければ、都市型ダイビングショップで探してみてください。
スペシャリティコースは、都市型ダイビングショップの方が豊富に開催しております。
また、ダイビングショップによっては、店独自のスペシャリティコースを開催しているところもあります。
関東にある「パパラギダイビングスクール」では、ハゼの写真の撮り方に特化した「ハゼフォトダイバーSP」やウニの生態にフォーカスした「ウニSP」など、他にはないユニークなスペシャリティコースが豊富にありますよ!(詳しくはホームページで)
興味があれば、受けてみると新たなダイビングの楽しみ方が見つかるかもしれませんね。
【まとめ】スペシャリティコースは必須ではないが、受けておくとダイバーとしての自信がつく!
今回は「ダイビングのスペシャリティコースって本当に必要なのか」について書きました。
スペシャリティコースは必須ではないが、受けておくとダイバーとしての自信がつきますよ!
中には「お金がもったいないから受けない!」という人がいますが、受けずに独学で学ぶと間違った知識がついてしまう可能性があります。
場合によっては、事故に繋がってしまうかも!
それならインストラクターに教えてもらった方が効率よく学べますし、上達も速いです。
ダイビングスキルに不安がある人は、ぜひスペシャリティコースを受けてみてはいかがでしょうか。
以下の記事では、アドバンスにステップアップした方がいい理由を書いております。ご参考にどうぞ。
以上が参考になれば嬉しいです。
ありがとうございました。